・・・波が小さいからロングボードに乗ってるわけじゃないんだ。だってロングボードはクールだろ!?


1990年代後半、ハイパフォーマンスが主流だったロングボードのコンテストシーンにジョエル・チューダーがさっそうと現れました。
彼はコンテストではスタビライザー仕様のボードを多用していましたが、それまでのライディングスタイルとは明らかに異なるスタイルでコンテストにおいてもサーフィンをし新しい時代の幕を開けました。


同じ頃、マット・ハワード(現マテオ)は黒い昔風のウェットスーツに身を包み新グリフィンロングボードを手にし、ノーズライディングやクラシカルなマニューバーをジャズやアートに融合させ、新しい感覚の映像を生み出しました。
そこにはジョエルの他にもジミー・ガンボア、タイラー・ハジー キャン、ブリタニー・クィンに混じって若き日のデーン・ピーターソンらの姿がありました。

★現在のロングボードシーンに多大な影響を及ぼしたマット・ハワードの『ファインフロー』

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それ以降、徐々に徐々に世界のロングボードシーンはハイパフォーマンスのハワイスタイルからカリフォルニアクラシックスタイルに移行していきました。
そして現在、その世界に君臨するのはアレックス・ノスト、ロビン・キーガル、タイラー・ウォーレン、ジャレッド・メルの4人です。

<ロングボード界のメインストリームの4人>




もちろん現在もASPのワールドツアーは行われていますし、彼らの他にも優れたサーファー達は星の数ほどいます。でもロングボードを職業の一つとし世界中の各種のメディアにおいて常にフォーカスされるいわゆる“メインストリーム”と言えば彼らの存在感は圧倒的です。


なぜ彼らはロングボーダーであるのでしょうか? なぜ彼らのスタイルは世界中で人気があるでしょうのか?
それは彼らのこんな言葉の中に隠されているのかもしれません。

「ボードを動かしたいのなら短いボードに乗るほうが理にかなっている。それに俺達は波が小さいからロングボードに乗っているわけじゃないんだ。」
「ロングボードは誰だってはるか沖から岸まで波の上をグライドできるんだ。それはロングボードだけに許された特権さ。」

「ノーズライディングだけがロングボードの魅力じゃないんだ。ノーズはロングを楽しむ上での一つのバリエーションに過ぎないんだ。」

「サーファーという人種があるならカリフォルニアではロングボーダーを指すんだ。世間からドロップアウトした奴らが集まるコミュニティさ。ロングボードは自由の象徴ってことなんだ。」

「ショートボードはクラブ活動みたいなもんさ。一生懸命練習しなきゃならないだろ。ロングボードはそんな必要がないんだ。それってクールだろ。」

ロングボードは誰だって楽しめるもの。『フリー(自由)』を感じられるもの・・・

カリフォルニアから派生した『クラシック回帰』のムーブメント(最新の素材やテクニカルな部分だけにフォーカスをあてるのではなく、もっと純粋にロングボードを楽しもう。サイドフィンやロッカーがなかった1967年以前のピュアなサーフカルチャーを楽しもう)はハイパフォーマンス天国であったオーストラリアに飛び火し、まだロングボードの成熟をこれからに控えながらも物の本質を見極める目の超えたサーファー達を虜にしています。


そして日本を代表する若きシングルフィンスタイルマスターの中村清太郎君や瀬筒雄太君らが紙面を飾る回数が増えています。


そうです!今や時代は“ロングボードはシングルフィン”なのです。


もう一つのシングルフィンの魅力


体重が増え、体力が衰え、波は小さく、海はいつも混雑・・・でも海に行ったらたくさんの波に乗りたい。こんな想いを叶えられるのもロングボードの魅力です。

多くの方は初めてロングボードを買うときにこのように考えます。

「大きいものだからなるべく小さい方がいい。フィンが3つあって軽いほうが動かしやすいだろう・・・」


私たちはここに2つの勘違いがあると思っています。

1つ目は「大きいものだからなるべく小さい方がいい」
・・・そもそも短いボードでは乗ることが難しい、乗れる回数が少なくなるからロングボードを選んでいるのに、その中で一番小さいものを買ってしまったら、やっぱり周りのロングボードに置いて行かれてしまうでしょう。
大きすぎることもオススメできませんが、自分の体重と体力、そして環境を補うサイズは必要です。

2つ目は「軽くてフィンが3つのほうが動かしやすい」
・・・確かに軽いボードでも十分にボードを走らせる波のサイズがあり、それに技量が伴えば軽くてフィンが3つ付いているボードはショートボードのようなマニューバーを描くことができるでしょう。
でも、残念ながらいつもいい波に恵まれてい るとは限りません。ましてや自分の休みに合わせていい波が来ることはなかなかありません。それにロングボードは動かなくても楽しいです(動かないというわけじゃありません)。


波の上に立ったことがある方なら、それがいかに気持ちよかったかを覚えているでしょう。限られた休日に“波に乗ることを楽しむ“なら、環境に合わせたボードを選んだ方がいいでしょう。

そこで『シングルフィン』です。
一般的にシングルフィンのボードはフィンが3つあるボードに比べて、幅があり、重量があり、ロッカー(反り)が少なく、ボトムの形状がよりフラットに近くなっています。

これらの要素はまずテイクオフをするためのパドリング時にボードを安定させ、加速させます。それによって波を捕まえることが容易になります。

そしてテイクオフした後もその自重によってボードは加速を続けます。サーフィンはターンしたり歩いたりするためにはボードのスピードが必要です。
スピードが安定を生み出すことは自転車と同じです。軽いボードと違いシングルフィンのボードは自然に加速を続けるので、体を行きたい方向に傾けるだけで方向転換が可能です。また大きいセンターフィンはウォーキングに必要なボードの安定感を増幅させます。

ショートボードのように波の縦方向にボードを当て込みたいのなら別ですが、シングルフィンの方がボードコントロールは簡単です。

それにガニマタで足を広げてアップスンをするよりも、スタンスを狭めて優雅にひざ下でボードをトリムするほうが格好良く見えるでしょう。


そうです!シングルフィンロングボードは、コンディション、体格、年齢性別を選ばず“誰でも楽しめる”ところが最大の魅力なのです。


そして最後にシングルフィンロングボードを選ぶこだわりについて・・・


ロングボードのメッカ、カリフォルニアのビーチでは上手くて、格好つけている奴らは皆シングルフィンロングボードです。しかも重そうなボードを引きずりながら・・・

でも「おいおい、重そうなボードにそんなデカイフィンを付けて動くのかよ?」という野暮な質問は誰もしません。逆にもし「クラシックの重いボードを動かそうとするために、小さなフィンを付けていたら」・・・「お前最初からそんなボード選ぶなよ!」と、なるわけです。

クルマを選ぶとき、実用的な乗用車が好きな方、古いアメ車のトラックが好きな方、スポーツカーが好きな方などいらっしゃいますが、シングルフィン ロングボードも実用性がすべてじゃありません。
たとえちょっと重くても、たとえちょっと難しくても、そこにこだわるのがおしゃれなシングルフィンロングボーダーなのです。


というわけで、シーコングでは「ロングボードはシングルフィン!」をオススメしています。


「シーコングのボードラインナップ」